捕虜の点呼 日本兵500名の人員点呼に約2時間を要する。彼等ソ連兵の算数的頭脳程度が判明する。酷寒の中で2時間=120分は衰弱した肉体をもつ我々には余りにも長すぎる。足踏みする、手を左右に振る、そんな運動も疲労肉体には加重となってくる。小水もたれ流すので雪の中に点々と黄色の斑点が見受けられる。その間に倒れてゆく兵もあった。嫌な点呼よ早く終われ。 昭和20年12月頃