待望の乗船 ナホトカ港より遂に日本への帰国の日が来た。 出迎えの日本船の日昇旗が目に飛び込んだ瞬間、今度こそ間違いないと確信した。日本政府の要人の立ち合いのもとソ連将校が一人ひとりの名前を呼ぶのを待ちかねた。イサム・ヨシダと呼ばれるや、小躍りしながら帰国船のタラップをかけのぼった。 22年7月14日