32-33. Resistance

32.33

抗戦 

牡丹江通過後、ソ連機が大挙して爆撃と機銃掃射を執拗にくり返してきた。我隊は懸命に抗戦を続けるも第一に銃器が少なく弾丸の数量も知れたもの、戦友がバタバタ倒れるのを見れば戦意は低下すると共に戦闘力も弱り、抵抗の無力さと空しさを感じた。いかにひとり一人が勇敢に闘っても、その抗戦力は知れたもので圧倒的なソ連軍の攻撃には耐えられない。周囲は斃れた戦友、軍馬で身をおく場所がない。

がその時に島田未治郎(大阪 寝屋川出身)がソ連機が益々集中攻撃を続けるのを防止するため、微弱な抵抗をなす。友軍機銃を捨てさせて敵の攻撃を避けさしたのは立派な行動だった。あのまま果敢な機銃抵抗を継続していたならば我らは全滅したであろう。今日こうして生きていられなかったはずだ。

昭和20年8月11日頃