118-119. ピエロにされる虜囚

118119

ピエロにされる虜囚

昼食後のひととき、ソ連の作業兵士が自慢気にタップを踏み、得意満面の態で、虜囚に踊れとうながす。東京都出身の小野寺伍長がタップを踏むも、ヨタヨタでまさにピエロの如し。私は似顔絵を描かされる。これもささやかな残飯ほしさの止むなき行為である。

昭和21年1月頃