166-167: 無事ラーゲルに戻る

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無事ラーゲルに戻る

翌日警察から収容所に連絡がついて、ソ連軍の将校が私を引きとりにやって来た。

将校に引率されてラーゲルに戻る途中、ソ連の子どもたちが日本人の私を珍しげに見物にやってきて、「ヤポンスキー、ソルダート」と口々にはやしたてるのであった。

無事ラーゲルに戻った時、戦友たちは、私が脱走したものと思いこんでいたようであったが、無事戻ってきた私を、本当に心からよろこんでくれた。

昭和21年5月