私物検査 作業が終って帰ると、天幕の中はひっくり返してある。凶器や危険物を調べるという名目であるが、実は良い品があれば持ち去り、略奪と同じである。再三にわたり繰り返されて、無一物の態となる憐なる有様となる。 昭和20年9月下旬